ポリカーボネートとは

今回は「ポリカーボネート」についてご紹介していきたいと思います。

まずはポリカーボネートについて簡単にご説明します。

「ポリカーボネート」は、アクリル、塩ビ、PETなどと同様の”プラスチック素材”の一種で、4大透明樹脂の一つです。

呼称は略して「ポリカ」と呼ばれます。

”アクリル”や”PET”素材などは知っていても、ポリカーボネートはあまり聞いたことがないという方も多いかもしれません。

しかし、ポリカーボネートは実は優秀なプラスチック素材なのです。例えば自動車や車両、航空機、採光材、カーポートなどの資材としてよく使用されています。

 

ポリカーボネートの特徴

冒頭でポリカーボネートはプラスチック素材の一種であるとお答えしましたが、プラスチックと言っても素材によって長所や短所はそれぞれ異なります。

ここからはポリカーボネートの具体的な特徴についてご説明していきたいと思います。

軽い

まずは重量についてです。

まずプラスチックの重量計算は、 縦(m) x 横(m) x 板厚さ(mm) x 比重= 重さ(kg) で算出します。
そのため、プラスチックの重さは比重で比較をすることができます。

例えばポリカーボネートと同じプラスチックの一種である「塩ビ」とを比較してみると、

塩ビ板の比重は 「1.4」 に対して、ポリカーボネートの比重は 「1.2」 なので、
重量は、 塩ビ>ポリカーボネート となります。

具体的な数字で見てみると、板厚が3mm サイズが1000mm×1000mmのポリカーボネートと塩ビを比較した場合、

塩ビ:1m×1m×3m×1.4=4.2kg < ポリカーボネート:1m×1m×3mm×1.2=3.6kg となり、ポリカーボネートの方が軽いことが分かります。

 

■

高耐久性

次に高い耐久性についてです。

耐久性とは、ある物が外部からの物理的・化学的な影響に対して、どれだけ耐えられるかを示す性能のことであり、
ポリカーボネートはこの耐久性が高い素材で、アクリルや塩ビ、PETをはじめとする他のプラスチック素材と比べても長持ちする素材です。
ポリカーボネートの種類、使用環境などによっても様々ですが、耐久年数は7~10年、場合によっては15年以上持つ場合もあります。
そういった特徴からもカーポートや高速道路の壁面パネルなどにも使用されています。

 

オリンピックのイラスト「トライアスロン」

高衝撃性

次に耐衝撃性の高さです。

ポリカーボネートの一番の特徴とも言えるのが、耐衝撃性の高さです。
ポリカーボネートの衝撃強度は、アクリルの約40倍、塩ビのやく20倍で、これはプラスチック素材の中では最高度の耐衝撃性とも言われています。
ちなみに一般的なガラスと比べると、約250倍以上の衝撃強度となります。
これはどのくらい耐衝撃性に優れているのかというと、銃弾用の盾(ライオットシールド)にも使用される程、衝撃強度が高いです。
(野外での長時間使用は割れる恐れがあります。)

 

高耐候性

次に耐候性の高さです。

プラスチックの耐候性とは、光や熱、湿度などの気候や環境変化に対してどれだけの耐性があるかということです。
ポリカーボネートの場合、紫外線や湿度の影響を受けにくく、日光や風雨による変色・硬化・変形などの劣化を起こすリスクが低いと言われています。

またポリカーボネートプレートは、実使用温度領域が-40℃~+120℃と、広い温度域に使用でき、夏の強い日差しによる軟化や、冬場の脆弱化なども生じにくく、耐熱・耐寒性に優れています。

 

雨と傘のイラスト

 

価格について

次は価格についてです。

素材の特徴に加えて、”価格”も気になる点ではないでしょうか。
今回はアクリルデポで販売している「ポリカーボネート透明 板厚:3mm サイズ:3×6(910mm×1820mm)」を、同一サイズの「アクリル透明」「塩ビ透明」で価格の比較をしてみたいと思います。

塩ビ

(910mm×1820mm)

アクリル(押出)

(915mm×1830mm)

ポリカーボネート

(910mm×1820mm)

色:透明

板厚:3mm

サイズ:3×6

5,698円(税込) 6,171円(税込) 8,998円(税込)

上記表の通り、価格は 塩ビ < アクリル < ポリカーボネート ということが分かります。

価格が高くなっても、お伝えしてきたように「耐久性、耐衝撃性、耐候性」に優れているという特徴から、カーポートや高速道路の透光板、車のヘッドライトなどに使用されています。
一方で、日用品でいうと屋外で使用することが多い”洗濯ばさみ”などもポリカーボネート製のものは長持ちするのですが、実際市販されている洗濯ばさみのほとんどは、「PP」製です。これはポリカーボネートは高価で、PP素材の方が安価であるためです。
このように、使用用途、使用環境によって使い分けられています。

 

円・お金のマーク

 

 

なぜカーポートによく使われるのか

ここまででも何度かお伝えしたように、ポリカーボネートの身近な使用用途として「カーポート」があります。
みなさんもお家にある方もいれば、日常生活のさまざまな場面でも目にすることは多いのではないでしょうか。

ここまでの説明から、ポリカーボネートがカーポートの素材に重用される理由を何となくお分かりになられる方もいらっしゃるかもしれませんが、改めてまとめていきたいと思います。

 

紫外線対策になる

耐候性の部分でも少し触れたように、ポリカーボネートは紫外線の影響を受けにくい素材です。

そもそもカーポートとは、屋根と柱だけで設計された簡易車庫を指し、車を風雨や積雪、紫外線などから守る役割を担っています。
そのため、それらの天候・自然現象に耐性のある素材が好ましく、耐久・耐候性に優れたポリカーボネートが重用されています。

 

日焼けのイラスト「日焼け対策グッズ」 | かわいいフリー素材集 いらすとや

 

飛来物から守ってくれる

また、カーポートは気候などだけではなく、車を物理的なものからも守るという役割を担っています。

日常的なもので言うと、鳥糞による汚れを防いでくれたり、台風など自然災害時に飛来物によるキズなどからも車体を守ってくれます。
飛来物のものによってはかなりの強い衝撃を与える場合もあるため、それに耐えられる素材として、耐衝撃性に優れたポリカーボネートが選ばれています。

 

台風のイラスト(自然災害)

 

 

まとめ

今回はカーポートなどに重用されている「ポリカーボネート」素材についてご紹介してきました。

ポリカーボネートの特徴についてご説明をしましたが、カーポートをはじめ、車両部品や防弾用の盾、高速道路の環境製品などに使用される理由も納得ではないでしょうか。

ポリカーボネートもプラスチック素材の一種ではありますが、同じプラスチックでも特徴はさまざまです。

適材適所で素材を選ばなければ、目的の役割を果たせなかったり、素材がすぐに劣化してしまったりする場合もあります。

プラスチック素材を購入、加工する際には、それぞれの長所や短所などの特徴を踏まえた上で素材を選ぶことが大切です。

 

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